先日、仕事の関係で、ソムリエでもある飲食店経営者さんと初めてお会いしたんです。
彼のことについては以前から時折耳にすることがありました。
しかしそれは良くない話ばかりだったもので、やや身構えつつ、でも本当はどんな方なのか興味も持ちつつお会いしました。
彼は非常に社交的で発言力もあり、複数人での会食でしたが彼が流れの主導権を握っているような雰囲気でした。
ただ残念ながら、私の『ちょっと信用のできない人』に当てはまる人でした。
私は飲食店経営者であり、普段、飲食店経営についてあれこれと綴っております。
接客術や会話術の解説の中で度々『要注意人物像』について語っていますが、今回はそのおさらいも兼ねて、『よくこういうことを言う人は信用すると危ない』という5つの言動について解説していこうと思います。
飲食店関係者の方のみならずみなさんに参考にして頂ける内容ですのでよろしかったら最後までご覧ください。

特徴1、金回りが良いアピール
自分がどれだけ儲かっているか、何にいくら(大金)使ったとか、将来継承する不動産などの財産があるなど、を自らアピールしてくる人は、それがたとえ控えめな言葉であっても信用なりません。
実際、羽振りが良いように見せていても蓋を開けてみれば、経営は自転車操業だったとか、多数の金銭トラブルを抱えていた、なんて経営者たちを私はよく見てきました。
よくSNSなどで、副業や高収入バイトの宣伝にお金の束や高級車などの映像が使われていたりしますよね。それと同じで、お金を見せることで他者を惹きつけたい理由があるからなんです。
ただの見栄っぱりならまだ可愛いものですが、投資やギャンブルなどいわゆる『うまい話』に誘導される可能性が大いにあります。
そもそも本当に金回りの良い人というのは面倒な輩が寄ってくることをよく知っているので、自ら言わない人が大半です。
特に飲食店や事務所など経営している場合、「この人とあんまり関わりたくないな」と思っても、お客さんとして来られてしまえば拒めない、そんな『逃げられない箱』でもあることから、なおさらなのです。
いつの時代もお金というのは惹きつけられる魅力を持った魔物でもあります。
親睦を深めたい相手であれば、金銭的利害関係が発生するようなお付き合いは避けるのがベストです。
特徴2、夢や正義をよく語る
「自分が犠牲をはらっても従業員みんなを幸せにする」
「いずれは海外出店も視野に入れている」
という夢。
「経営はこうあるべき」
「人にはこう接するのが義理というもの」
という正義。
夢や正義は人それぞれですし、それを持っているのは素晴らしいことです。
しかし、自分の胸に留めておかずいちいち他者に主張してくる人は、自己顕示欲が高く、自分を『大物』『できる人間』のように思っている(そう見せたい)がための言葉であることが多いです。
なので私の経験上においても、こういう人は言葉と行動が全く伴なっていない人である確率が高いです。
主観が強く、それだけならまだしもマウントや正義感の押し付けに発展しやすい面があるので注意が必要です。
主観が強いということは客観的観測に乏しいということでもあるので、自分の矛盾を認識することができず、うわべの言葉を熱く大きく語る『だけ』になってしまうのです。
特徴3、経歴を語りがち
「有名レストランからのオファーを断って今の店をやっている」
「弟子が○人いて、みんな独立して稼いでる」
「あそこの店(繁盛店)に経営アドバイスしたのは自分だ」
生い立ちや学歴なども含め『自分はみんなとは違う存在なんだ』と知らしめる行為です。
承認欲求が高いゆえ目立ちたがりの性質があるため、自分に注目が向けられないと不安になり、他者を貶して自分を優位にするマウントに発展しかねません。
ちなみに冒頭の、信用できないソムリエさんはお金のアピールと、この経歴のアピールがとにかく強めの人でした。
裕福さが伺える生活ぶり、ソムリエとしての輝かしい実績、有名人との交友関係などなど、遠まわしにそして熱心に、初対面の私に語っていました。
言ってみれば、総じてただの自慢話でもあるのですが、裏を返せば、人に自慢話をしなければならない理由が彼にはあるということでもあります。
そしてひとしきりアピールが終わると、さりげなく私に共同出資の話を置いていきました…笑
彼のことについては以前から、金銭問題や女性関係でお客さんと揉めていたり、穏やかではない話を時折耳にすることがありました。
どこまで嘘か本当か私にはわかりませんが、何かしらの目的で人にとり付くタイプであることは間違いないと見て、太く一線を引いてお付き合いしようと思います。
特徴4、ネガティブな情報通
こんな、他人のネガティブなネタをよく知っている情報通な人ってわりと身近にいませんか?
「あそこの店長はすぐバイトの子に手を出す」
「○○店は違法な営業をしている」
「あの経営者は借金だらけ」
このようなゴシップは特にお酒の席だと盛り上がることがあるので、リップサービスのようにさらさらと喋ってしまう人がいます。まあ、どこかで小耳に挟んだ話を自分が見たかのように話す人が大半ですが。
経営者ならなおさら、個人情報に関わる発言は気を使わなければならないところなのですが、そんな禁断話を発信することに強い快感を感じてしまうちょっと厄介なタイプです。
また、あの店はこうで~あの人はこうで~といろいろ教えてくれる相手対し、聞く側も『いろいろ教えてくれる親切な人だ』と自分の味方のように感じてしまいがちです。
そして返報性の原理(相手から何か施しを受けるとお返ししたくなる心理効果 )によって、自分も相手に情報を提供したいという心理が働きやすくなります。
しかし、自分の情報も盛大に漏らされる可能性を大きく秘めているので情報のやり取りには注意が必要です。

飲食店接客マル秘テクニック『お返しの原理』による営業方法。返報性の原理。
特徴5、人のスペックをリサーチする
例えば、たまたま居合わせた人が気になったとき、
「仕事なにしてるの?」と職業や肩書きなどを本人や周囲の人に聞いたり、SNSなどで知名度やプライベートを探ったりするタイプです。
そもそも、特に男性のほうに順位や序列を気にする傾向があるとされ、それ自体は珍しい話ではありません。派手な身なりや振る舞いの目立つ人、高級車の持ち主、大企業にお勤めの人のことが気になるのはむしろ自然とも言えます。
しかし、他にどんなスペックを持っているのか根掘り葉掘りリサーチするなど、探りの性が色濃い人は興味を超えた何かしらの執着心を感じます。
前述同様にマウントの対象になったり、はたまた、金銭やコネクション目当てに近づこうとする人もいますからやはりお付き合いには注意が必要です。

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