人は褒められれば誰でも嬉しいものです。
以前、褒め言葉の「さしすせそ」を他の記事で少し紹介していますが、
(ちなみにその記事はこちら→接客業必見!「褒めるより喜ばせる言葉」3つ。誰でも使える飲食店経営者の接客会話術)
それよりももっと強力に相手の心を掴む心理的な法則を今回お話しようと思います。
褒められることによって起こる良い効果とは、
褒められた人はモチベーションや自己肯定感が高まり、
また、褒めてくれた相手に対しても興味や好印象を持つ、
ということ。
例えば、気配りがよくできる人を褒めるとしましょう。
その相手に直接「あなたは気配り上手だね」と言うのももちろん良いのですが、もっと効果的に受け止めてもらえる心理的な法則が3つあります。
普段、飲食店経営にまつわる記事をメインに書いていますが、飲食店関係のみならず、お客様との関係性の向上に、スタッフの士気を高めるために、交流関係の拡大に、この法則を覚えていて損は決してありません。
よろしかったら参考になさってください。
法則1 人伝いに褒められるととても嬉しい

人は、人伝いに褒められるととても嬉しくなります。
目の前の人に直接褒められるより、他の人が自分のことを褒めていたと伝えられるほうが信憑性が増すからです。
どういうことかと言うと、
目の前の人に「あなたは気配り上手だね」と言われるより、「○○君があなたのことを気配り上手って言ってたよ」と言われたほうがグッとくる、というわけです。
目の前の当人を褒めるのはお世辞や気遣いも大いにあり得るけど、当人のいないところでの話しなら本心である可能性が高いからですね。
また、
“自分のことをよく見てくれている”
“自分のいないところで自分の話題になる”
ということにも存在価値が感じられ、また、その存在価値を高めてくれた相手にも好印象を持ちます。
法則2 遠い関係性の人から褒められるとなお嬉しい
近い人が自分のことを見て褒めてくれるのはわりとよく経験することかと思います。それが、同じ褒め言葉でも関係性の遠い人に言われたとなると、これがなお嬉しくなるものなんです。
「先日、打ち合わせに来ていた先方の方が、あなたのこと気配り上手って言ってたよ」
こんな感じです。
遠い関係性の人は、当人に対して内輪びいきがないのと、“遠い人にも自分を見てもらえている” という、自分の存在に特別感を感じ、承認欲求を刺激的に満たすのでしょう。
そして承認欲求を刺激的に満たしてくれた相手にも興味を持ちます。
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法則3 エピソードをつけて褒められるともっと嬉しい
褒め言葉にプラスして、そう思った理由やエピソードがつくともっと嬉しいものになります。
「食事のときにみんなにおしぼりを配っていて気配りのできる人だと思った」
「買い物に行くとき “ついで” がないか周りのスタッフに聞いてから行く気配りが良い」
などなど。
単純に気配り上手と褒めるより「こういうところが気配り上手だよね」とそれにまつわるエピソードをつけるとより信憑性が増します。
特に「あの人はおしゃれ」「優しい」なんて、ざっくりとしたよくある褒め言葉こそ「こんなところが~」「こんな事があって~」と付け加えたほうが、具体性があってお世辞感が激減します。
3つの法則に則って日頃からたくさんの人を褒めよう!
前述までに紹介した3つの法則に則ってたくさんの人を褒めていきましょう。
ちょっとその前に。
そもそも「褒める」という行為、目上の人が目下の人にするものという捉え方をしている方もいるかと思います。確かにそういうシチュエーションも多いと思いますが、個人的にはもっとフラットに捉えて良いんじゃないかと考えます。
こんなところに魅力を感じる、尊敬する、羨ましい、助けられた、など、当人の優れている面を敬意とともに言葉で表しているだけのこと、なのですから。
上下関係にとらわれず、人の良いところはどんどん言葉で表しましょう。
もちろん直接伝えるのも良いことなのですが、関係性の向上などのテクニックのひとつとして、間接的に褒める事も意識しておくといいですよ。
「○○さんのご主人はとてもイクメンですね」
「あの上司はトラブル案件も解決が早くて尊敬する」
「バイトの○○さんは小さなゴミもさっと拾い、よく目が届く人だ」
いつかその当人に「あの人がそう言ってたよ」と伝わってくれれば万々歳です。当人のモチベーションは高まり、こちらへの好感度も上がり、双方にとってポジティブな影響をもたらしてくれます。
もちろん、みんながみんな伝えてくれるとは限りませんが、そもそも褒めなければ効果はゼロのままですから。
注意点があるとすれば1点。
あえて言うほどのことでもないですが、嘘や大げさなことは言ってはいけない、ということです。大して実態のないことを言えば当然ながらお世辞だとバレたり、何か裏があるのではと疑われたりするなど逆効果となってしまいます。

最後に。
人って、他人の良いところよりも悪いところのほうが簡単に目に入ってきてしまうものですから、人の良いところを見つけるにはとにかく「よく見る」ことが重要です。
そして、人の良いところにたくさん触れるようになると、自分自身の長所の向上にも自然と繋がっていきますから、積極的に試みていきたいですね。
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