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飲食店の二毛作ビジネス 間借り営業。営業許可書はどうする?メリットとデメリットを経験者が解説

飲食店の二毛作、間借り営業、握手するパートナー 集客術 関連記事

一つの店舗に2つのお店が入る二毛作ビジネス、間借り営業。
コロナ禍よりテレビやメディアなどで、不況の打開策として話題になりましたが、実際はどうなのでしょうか?

実際に二毛作でやっている経験者が解説します。

二毛作や間借り営業って本当にあり?

ビジネスとして信頼できる相手とであればメリットは大いにあると私は思います。
重要なのはここですよ「信頼できる相手」ということ。

経験者としてお話しする前にうちの経緯と形態を簡単に説明します。

うちは長いこと、二毛作スタイルで飲食店を経営しています。
もともとはデリカフェをメインに始めた店舗でしたが、空いていた夜の時間を利用して、後に身内がディナー部門を開設しました。

やってみて大きく感じたのは、発展の幅が広がったのは間違いないということ。

デリカフェ部門とディナー部門の客層はかなり違いますが、双方のお客様にアピールできる乗効果もあり、いろいろなお仕事にも繋がりました。

家賃などの費用負担が軽減されるのも大きな利点です。


ちなみですが、最近は二毛作ビジネスも増え、いろんなタッグがあるようですね。
■昼に野菜や卵や花などの食品物販販売、夜は居酒屋
■昼にウーバーを使ったテイクアウト専門のランチ、夜はスナック
■通常はカフェで、定休日に料理教室

スペースが必要なビジネス同士が費用削減と発展の目的で手を組むわけですね。


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営業許可はどうするか?

飲食店+飲食店の場合、営業許可をどうするべきか悩みますよね。この相談はわりとよく頂きます。
既存のお店の空時間に新たな事業者が入る、という一番多いケースで見てみると

パターンは2つ

  1. 営業許可は既存の店舗のものひとつで運営
    ・後から参入するほうは、言ってみれば決まった時間だけ担当する『雇われ店長』のような立ち場になることが多いです。
    ・資金や資格などがなくてもトライアルのように始めやすいのが魅力ですが、多くの権利や万が一の責任は既存店の経営者にあるため、現実的には『自分のお店』というよりは『自分が一任された時間』の方が近いでしょうか。
    ・参入側には屋号がないので原則、独自の店名を掲げられません。
  2. それぞれが営業許可を持って経営
    ・1つの箱の中に、確立された2業者が存在する二毛作システム。
    ・それぞれが食品衛生責任者の資格と営業許可を保健所で取得します。屋号も別々に持つことができます。
    ・後から参入した方がいわゆる店子(たなこ)という立ち場になることが多いです。
    ・既存店の経営者との取り決めにもよりますが、1の雇われ店長よりは独立して活動の幅を広げることも可能でしょう。

実に二毛作でやっている飲食店には、どちらのパターンも存在しています。
どういう関係性でやっていくかによるので、どちらが良いか悪いかというものではありません。

最大のメリットは費用軽減と相乗効果

メリットとしては

  • 設備費、地代家賃などの折半による費用軽減は一番大きなメリットと言えます。
  • 相乗効果も絶大で、それぞれを利用するお客様に宣伝がしやすいうえ、他店との営業形態の差別化はお客様の興味も引きやすいです。何より店舗の活動時間が長いとそれだけ人の目に留まる頻度が増え、存在アピールに繋がります。
  • 連携があればお互いの商品をスポット的に取り入れて、より多くの方にアピールしたり、メニュー幅の拡大、食材のロスの軽減も可能です。

デメリットの大半は人間関係から生じるもの

デメリットとしては

  • どうしても最初はお客様が混同しやすい点があります。これは掲示などで明確にしていく必要があります。
  • どちらかの経営が困難になったときに連鎖的に影響を受けてしまいます。
  • お互いの認識違いや気遣いなどによる精神的な疲弊が伴うことがあります。(意外にもこれが一番多い)
    例えば、経営上の取り決めの認識違い、金銭のやり取り、お客様をめぐるトラブル。
    もっと細かいことを言えば、どちらかの予約などによる仕込み時間や営業時間の変更などのやりくり、冷蔵庫内や保管スペースの配分や、掃除や食器の洗い方の衛生的観念の差など、モヤモヤの蓄積や関係性の悪化に繋がったりします。

ビジネスパートナーとしてうまくやっていくために

ビジネスパートナーの繁栄が自分にも利益をもたらすことを意識することが大切です。

ビジネスパートナーの営業に何かしらの支障をきたさないよう、相手側に立った配慮とコミュニケーションの構築は絶対的に必要不可欠です。

そして、言いづらくても面倒くさくても細かな取り決めをしておくと、その後の活動の円滑度に差が出ると思います。

例えば、

  • 光熱費など変動する費用の支払い割合
  • 保険類の確認
  • 設備や備品の使用に際する取り決め
  • 清掃や機材のメンテナンス等の分担
  • 破損物の修繕対応の取り決め
  • あらゆることに対する権利の確認

最低限この辺りは取り決めは明確に記しておくべきです。
1つの箱に違う趣の人と人が入るわけですから、お互いが繁栄することがお互いに良いと考えとにかく良好な信頼関係を築ければ、二毛作は大変有利な経営法であると私は思います。


最後に、私たちが実際にやっている二毛作ビジネスを、スタイルの一例として詳しく書いた記事を紹介します。よろしかったらご覧ください。
実際に私たちがやっている二毛作スタイルをご紹介!




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