飲食店のちょっとしたモヤモヤ?「メニューにない料理を頼まれたら作るか断るか?」

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飲食店の皆さま、お客様からメニューにない料理を頼まれたら作りますか?

とても分かれるところだと思います。

先日、ある情報番組で出演のタレントさんが、飲食店でモヤッとした出来事を紹介していました。

「食事に立ち寄ったお店で、メニューにとんかつ定食とカレーライスがあったので、店員さんに『カツカレーにしてもらうことはできますか?』と聞いたら、『できません』と言われた。『カレーの上にとんかつを乗せてくれるだけでいいんです。お代も2品分払いますので』と言っても、『できない』って言われた」と。

このエピソードにおいて、番組の独自調査として飲食店にリサーチしたところ7割ほどの飲食店が応じると回答しているようです。(調査の対象件数を見逃してしまったので目安程度に)

個人的には意外に多かった印象でした。
飲食店とひとことで言ってもいろんな業態・形態がありますからね。
料理人・従業員の判断では決められない、(注文パネルやレジのシステム上)金額設定などが難しい、など。

さて、先ほどのタレントさんのエピソードの場合は、もともとある2つのメニューを一部ドッキングするというとになるので、技術的な面だけで言えばわりと対応しやすいとは思います。

ただ、全くメニューにない料理をリクエストされたらどうしますか?
例えるなら、中華料理屋で「お好み焼き作ってほしい!」みたいな。
材料はおおよそあるけど完全に専門外っていう…。

今回はそんな、メニューにない料理を作るかどうかの是非を自論を踏まえながら両面からお話していこうと思います。

メニューにない料理の注文を受けるのは個人店の強み

個人的にはある意味、個人店の強みとも捉えていて、今後の幅を広げる案件だと考えています。

うちも材料と経験があれば、基本、メニューにない料理も受けています。そんなに頻繁にあることではないので。
実際これまでもメニューに一切ない、納豆オムレツ、お粥、グラタン、なめろう、天ぷら、チヂミ、親子丼などなど、作ったことがあります。

既存メニューのアレンジのリクエストもあります。
唐揚げに甘酢あんをかけて…とか、スパゲティの上に半熟オムレツのせて…とか。

さらには、
「蟹、持ってきたからこれでなんか作って」のように材料を持ち込んでの調理のリクエストもあります。自分でうまく調理ができないからとか、釣りや山菜採りなどでたくさん収穫できたから、など。

これ、その時にフレンチ風に仕立てた蟹です。


もちろん料理代金はきちんと頂きます。
メインの材料費はかかっていませんが、持ち込みなら安く上がると思われてしまったら商売になりませんので。

そもそも、お客様からメニューにない料理を注文されるということは「メニュー数が十分じゃないから」「既存のメニューがニーズに応えられていないから」という意見もあります。
確かにそれも一理あります。
冒頭のエピソードのように、とんかつ定食とカレーライスがあって、「カツカレーにできないか」と度々お客様に頼まれるようなら、メニューの見直しをしたほうが良いと思います。

ただ、メニューにない料理を注文するお客様の心理を紐解いてみると…

そういった注文をするのはほとんど常連さんなどの馴染みのお客様。
常連さんたちは料理だけを目的に訪れるというよりは「お店の人に会いに」「雰囲気や環境が好み」で度々来店される方のほうがたくさんいます。
どんなに美味しいお店でも、メニューがたくさんのお店でも、同じ料理人が作っていることで味の志向性や傾向はある程度定まっていますから、「ここで飲食をしていたいけど、違うタイプの料理も食べたい気分」というわがままをふと口に出してみる、といった感じですね。

あとは、すごく食べたい!と言うほどではないけど、ちょっとわがまま言える関係性や優越感を楽しむような、コミュニケーション感覚でお願いをしてくる人もいるでしょう。

なので、メニュー構成の問題だけとも限らないと言えます。

メニューにない料理の注文を受けるにはリスクもある

メニューにない料理を注文されて作るという対応には、多少のリスクも伴うと思います。

・他のお客様が「常連客への特別待遇」に捉えかねない
・前例を作ると他にもやる人が増えてしまう可能性がある
・メニューにないものを注文するという優越感から要望がエスカレートする危険性

これらは少なからず発生します

これを懸念するのであれば、メニューにない料理の注文は一律対応しないという方針ももちろんアリだと思います。
あと、正直言うとやっぱり面倒ですよね。他の注文料理との兼ね合い、手順や導線が乱れたりもしますし。

ちなみにうちの場合は、こんなふうに対応します。

例えば、メニューにない料理を作るのはどうしても手間が生じるので、稼働状況、厨房の状況や食材のストック状況によってははっきりお断りします。
「今、注文がたくさん入っているからできない」
「既存のメニューに使う材料がなくなってしまうからできない」
「それは作ったことがないから今度勉強しておく」
という感じに率直に伝えます。
お客様にもすんなり納得して頂けるし、“言えばなんでもやってくれる感” の防止にも一役買います。

他にも、例えばお客様に「かき揚げ」をリクエストされたとします。
そうすると他のお客様にも「今からかき揚げ作りますけど、ご注文の方は言ってくださいねー」みたいに声をかけるんですよ。他のお客様もそう言われると「じゃあこっちにも!」なんて意外と便乗してきてくれるんです。

これなら、1人のお客様への特別待遇感もなくなりますし、親近感も得られるのでおすすめの方法です。

簡単・しらす香味オイルだれ。アレンジの和風スパゲティ
しらす香味オイルだれを使った和風スパゲティ


いかがでしたでしょうか?

お客様にメニューにない料理を注文されて対応するかどうかは、良いか悪いかではなく、お店それぞれの趣きやスタンスにあわせるのが正解ということになると思います。

対応されるお店さんにも、されないお店さんにも、少しでもお役に立てれば幸いです。



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