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言いにくいことを相手を傷つけず伝える会話術【アサーション】例を用いて簡単にわかりやすく解説

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お客様からのクレーム

相手にわかってもらいたいんだけど言ったら傷つくかも…
はっきり言ったら自分が嫌われるかも…

そんな『言いにくいこと』を上手に伝える『アサーション』というものを今回は簡単にわかりやすくお話したいと思います。

アサーションとは、もともとはアメリカの心理学者によって、心理療法から生み出されたコミュニケーション方法です。
相手の価値観を尊重しつつ自分の主張を言葉にするための方法、お互いがバランスが良く自己主張するコミュニケーションスキルのことを言います。

その中から2つの基本的な会話方法を私流にわかりやすく紹介します。

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Iメッセージ

『 I = 私 』
Iメッセージとは『私はこう思っている(考えている)』という伝え方です。

相手に意見を言うとき「みんなそう思ってる」とか「普通はこうだ」といった、得体の知らぬ多数派を背景につける言い方では、相手が腑に落ちないどころか、反発心すら抱きかねません。

ここで『私はこう思う』と言う方をします。

例をいくつかあげてみます。

デートに誘ってくるお客様がいるとします。
「お客様と個人的にお会いするのはお店に禁じられてて…」と言うとデートに行けないのはあくまで『店』が原因。
察しないお客様は「だったら内緒で会えばいいじゃん」と都合よく捉えかねません。

そこで「私はうしろめたい思いで勤務したくないので」と言えば、デートに行けない理由は『私の信念』であり、お客様もこれ以上は誘いにくくなります。

他にも、ミスをしたスタッフに「他の人にも迷惑だよ」と言うより
「私はあなたがこうしてくれれば助かる」と伝える。

太ってきたパートナーに「健康に良くないよ」「みんなジムとか行ってるよ」と言うより
「私はあなたがスマートでいてくれるとうれしい」と伝える。

このように、自分が感じたことや考えていることを「私は~」という形で伝えると、先ほど言った得体の知れぬ多数派を味方に置くより、1対1のフェアな構図となります。
相手も受け入れやすくなり、自分も言いたいことを適切に伝えることができます。

desk法

Describe(描写する)
Explain(説明する)
Specify(提案する)
Choose(相手の選択と応答)

この頭文字を取ってDESK法というのですが、これでは難しいのでわかりやすく言うと

①状況を整理
②自分の気持ちを伝える
③提案(代案)する
④相手に選ばせる

という感じになります。

必ずしも①②③④の流れを守らなきゃいけないわけではなく、最後に相手が選択できる状況にできれば、その前は多少臨機応変でも良いと思います。

例えばこんな感じです。

『長電話を切りたいとき』
①もうこんな時間になっちゃったね
②もっと話したいんだけど、私、明日早いから
③近いうちにまた話そうよ
④来週、暇な時間ない?それともご飯でも行く?

『食事の誘いを断りたいとき』
①○○駅にそんなに美味しいイタリアンがあるんですか
②でも最近仕事が忙しくて約束ができないので
③落ち着いたら連絡しますね
④都合が良い曜日とかありますか?

『同僚にもっと仕事をしてほしいとき』
①今、あなたが担当している業務は○○ですよね?
②③他の業務もお願いできると連携が円滑になるので
④△△か□□のどちらか担当してもらえますか?

『ドタキャンが多い友達に改めてほしいとき』
①よく急に来れなくなることがあるけど仕事忙しいかな?
②私も当日に急に予定が変わると困っちゃうから
③④次は余裕のある日時で約束するか、キャンセルなら前日までに連絡もらえると助かるな

このように、DESC法で言いにくいことを相手に伝えると、
①状況を整理、②自分の気持ちを伝える、の段階で大半の人は察してくれるはずです。
ただ、言いにくい言葉というのはそもそもネガティブなニュアンスがあるため、相手には少なからず気まずさが伴なうことでしょう。
しかし、③提案(代案)する、④相手に選ばせる、を必ず付け加え、相手の選択を尊重することによって気まずさがフォローができるのです。

この方法はステップが多いので、例えば咄嗟の状況では慣れていないとなかなかうまく活用することは難しいかもしれません。
しかし、やっていくうちに自然とこの方法を取り込んだコミュニケーションができるようになりますから、慣れないうちは伝える前にイメージなどしておくと良いと思います。

今回、アサーションについて2つの基本的なコミュニケーション方法を紹介しましたが、もっと詳しく知りたい方は、漫画でとても読みやすく「心理学なんてさっぱり!」な方でもわかりやすく解説されたこの本がおすすめです。参考までに紹介しておきますね。


それにしても、言いにくいことはできれば言わずに済ませたいものですよね。
私も相手の顔色やその後の関係性を気にして言うのを我慢することもありましたが、この方法を学んでからはこじらせることなく伝えられていると思います。

言わなくても相手に気付いてもらえたら…なんて甘いことも考えていられませんし、人の主観はそれぞれなので言わなければわからないことは必ずありますからね。

言いにくいことだけど言わなくてはならないとき、ぜひこのアサーションで上手なコミュニケーションをぜひ活用してみてください。



私は日頃、人の行動心理などから飲食店経営について考えていますが、飲食店関係者でなくても参考にして頂ける記事もありますのでよろしかったらお仕事や人間関係のお悩みにお役立てください。

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