怒鳴る電話クレームの対応。飲食店経営者の実体験から、怒りのクレームの対処法を教えます。

飲食店で起きたお客様からの怖いクレーム。「恐れが味に出ている」クレームエピソード。かかってきた電話。 接客術 関連記事

今回は、私が実際に受けた、怒鳴りたてる電話でのクレームの話から、
そんなクレームの対処法をご紹介したいと思います。

飲食店で起きたお客様からの怖いクレーム。「恐れが味に出ている」クレームエピソード。かかってきた電話。


だいぶ前のなりますが、商品を4〜5品くらい、テイクアウトでご購入された女性のお客様。
お持ち帰り頂いたあとにクレームの電話が入ります。

電話をかけてこられたのは、お客様のご主人。しょっぱなからものすごい剣幕で逆に何を言っているのか聞き取れないほどの怒鳴り声です。
「てめぇんとこの◎△?☆=¥!>♯♪£?!じゃねーかよ!!!▲☆¥!♂&◎♯♪£うちのカミさんが♯?☆♂×&◎♪どうしてくれんだよ!!!♂×&◎♯♪£…!!」

怒っている事だけはよく伝わるけど、他は何も伝わらない状態です。
なんとか言葉を拾って「商品ですか?」「奥様がどうされましたか?」と、言葉の合間合間に聞き返します。

ご主人が一通り吐き出して、ややトーンダウンしてきたところで、
「申し訳ございませんお客様、しっかりと事態を把握したいので、もう少し詳しくお聞かせ頂けますか?」とあらためて詳細を伺うと、
どうやら、購入された商品を自転車でお持ち帰りの際、一部に汁漏れがあったとのこと。
私のパッキングが甘かったのですね。

「それは大変申し訳ございませんでした。商品を新しくご用意します。ご住所をお知らせ頂けますか?すぐにお届けに参ります」と提案すると、その頃には、ご主人もだいぶ落ち着いていて、
「いや、うちのカミさんが自転車でガタガタ持って帰ってきたのも悪いんだけどさ」「俺も昔、商売やってたから大変さはわかるよ」「次から気をつけてくれりゃいいから」
と、代替品は断られ、電話を切られました。

時間にして10分ほどだったでしょうか。それこそ嵐のようでした。

こんな風に、もう手のつけられないような剣幕のお客様は、平謝りより、ヘタに取り繕うより、まずはできるだけたくさん言葉を吐かせることが収束の近道になると考えます。

それを踏まえてこんなときのクレーム対処法をご紹介していきす。

受話器から少し耳を離す

まずは、受話器を耳から少し離しましょう。
ささやかな寸断ですけど、これだけで少し心に余裕が持てます。
心に余裕が持てると、落ち着いて対応できます。

お客様の言葉が全く聞き取れないと困るので、聞こえる距離、もしくは時々離す、でもいいです。
耳からダイレクトにお客様の怒りの感情を受け取らないことが大事です。

とりあえず一通り吐き出してもらう

例えどんなに横柄でも、どんなに理不尽なクレームの場合でも、一度最後までしっかり吐き出してもらいましょう。
怒りがおさまらないと同じ話を2順3順と繰り返す場合もあると思いますが、付き合いましょう。
ヘタに「落ち着いて下さい!」「聞き取れないので!」と遮らないほうが良いと思います。まずは吐き出してもらう、それだけで少し落ち着いてくると思います。

ポイントの言葉だけを拾う

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ワー!ギャー!といろんな事を言われても、ポイントの言葉、対処に有益な言葉だけをまず拾うようにしましょう。
ペンと紙を用意し、メモを取ることを意識すると、慌てず事務的に捉えることができますよ。

先ほどの私のクレーム経験談は、そもそも何を言っているのか分からなかったので、なんとか言葉を拾って聞き返す形での対応に徹しましたが、
あとあと振り返ると「女が店長やってんのか!」「何年商売やってるんだ!」「客をナメてんのか!」そんな言葉も言ってましたね。

怒って声を上げている人は、問題点以外にも感情のまま言葉を投げてきます。感情のまま投げられた言葉を受け止めると対応にもメンタルにも支障がでます。
あまりに言葉がひどいと聞き捨てならずに、逆に「いくらなんでもそれは言いすぎじゃないか」と応戦したくなることもあるかもしれませんが、確実に問題からズレてしまうので、得策ではありません。

ポイントの言葉、対処に有益な言葉だけを拾って、相手が怒鳴ってる間も「どういう対応ができるかな」と考えているのが一番です。

相手の言いたいことが分かってきてもあえて聞く

先ほどのクレーム経験談で言うと、
ご主人の怒鳴り声がトーンダウンしてきた時に、問題は “購入された商品に汁漏れがあった” ということはよく分かりましたが、
「自転車のカゴに置かれててたんですね」「袋の中でパックは崩れていましたか?」と、あえて詳細を聞いてみて、もうちょっと喋ってもらうようにします。

例えば友達が何かのエピソードを喋ってるとき、「それでそれで?」「アレがソレでどうなった?」と聞きますよね。そんな深堀るような感覚です。

そうするとお客様も「こっちの話をちゃんと聞こうとしているな」と感じ、問題点を詳しく話してくれます。

〔おまけ〕会話録音のアナウンスをしてくれる電話機は有効

飲食店で起きたお客様からの怖いクレーム。「恐れが味に出ている」実際のクレームエピソード

近年はコールセンターなど、電話が繋がる前に「サービス向上のため会話を録音しています」ってやつ、増えましたよね。

同じように、一般の固定電話機でも「迷惑電話防止の為、会話を録音しています」というアナウンス機能がついたものがあります。

電話が繋がる前にこのアナウンスを聞くと、多くの人は自分の言葉に意識を持ってくれます。
暴言などが減ればそれだけ円滑に対応ができます。
実際に録音もしてくれるので万が一の脅迫まがい、嫌がらせの防止にも役立ちます。

うちは現在、下に紹介しているタイプの電話機を使っています。(経験談のクレームのときは録音非対応の電話機でした…)参考までに貼っておきますね。うちはこれの型落ちなので仕様などはご確認ください。


とにかく、
荒れ狂うほどのクレーム電話の場合は、

お客様には、吐き出してもらう、できるだけ喋ってもらう、

こちらは、お客様の感情を受け止めない、要点だけ拾う、

これを意識して、対処の近道を目指しましょう。




こんなクレームを頂いたこともあります…
飲食店で起きたお客様からの怖いクレーム。「恐れが味に出ている」クレームエピソードです。


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ワシヲ タカコ

筆者 ワシヲ タカコ
食生活アドバイザー 薬膳食育師 メンタルケア心理士
飲食店経営はじめ多種多様な食のお仕事をしています。
そのため更新は不定期、コメント欄もありませんがご質問等はお問い合わせよりお気軽にどうぞ。
ここでは飲食店の経営、集客、接客、顧客心理など、長年の経験から得た現場目線のノウハウを紹介しています。

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