今回は、お客様が飲食店に対してイラッとするあるあるを5つお話したいと思います。
いや、なんならあえて言わなくても「そりゃそうだろ」と思うようなあるあるですが、そう思いながらも実は無意識的にやっているお店が意外と多いのです。
よく外食をする人の話や、飲食店の口コミサイトなんかをよく見ていると、飲食店に対しての不満は個々様々な事案があるにしろ、ある程度決まったパターンに集中してくることに気付きます。
そんな『イラッ』を5つ、店側ができる対応も踏まえつつ紹介していきます。
集客、接客の対策にも参考にして頂ければ幸いです。
①ドリンク、料理が遅い
圧倒的に多い不満がこれです。ドリンク、料理が遅い…
そもそも欲しているものを待つ時間は長く感じるもの。
お客様は心地よく飲食をしたいので、ドリンクも料理もスムーズに運ばれてこないとストレスになります。
しかしながら、「遅いな…注文忘れてるのかな…」と思いつつも、黙ってしばらく待ってくれるお客様が多いのです。
そしてランチのような時間が限られている食事のときこそ、待ち時間が長く感じる傾向があるようです。
また、複数人で食事に来て1人だけ料理が遅い…などもそうです。
特に日本人は(もっと言えば特に女性のほうが)協調性が強いので、できるだけ足並み揃えたいんですよ。
先に食べるにしても食べづらかったり、揃うまで待ったり、
後から食べる方も追いつけと言わんばかりに急いで食べたり、と。
料理が違えば数分程度の時間差は理解しつつも、例えば、みんな半分くらい食事が進んでいる中、まだ料理が来ない人がいるとなれば、全員が楽しみ切れないわけです。
ですので、混雑状況や厨房の状況により時間かかることを前もって伝えることが、ストレスの軽減として有効です。
お待たせしているお客様には、
「そろそろ焼きあがるところなのでアツアツをお持ちしますね」
「お待たせして申し訳ございません。あと○分くらいでご用意できます」
など、進行状況が具体的にわかる声かけをするだけでかなり安心感が得られます。
②混雑時に店員が殺伐としている

混雑時に、店員に余裕の無さが顔に出てたり対応が疎かになるなど、この殺伐とした空気、店側が思う以上にお客様はとても敏感です。
混雑状況はお客様だって見ればわかるので、店員を捕まえにくいときは注文のタイミングをずらすなど、一定の理解や気遣いをしてくれるお客様も少なくありません。
そして、そんな中でもお構いなしに店員に注文したり話しかけたりする他のお客様がいると、自分の気遣いにジレンマを感じたり、こっちも気付けよ!とイライラしたりします。
意を決して「すいませーん」と手を挙げても、見向きもせず「少々お待ち下さい!」なんて言われたり、オーダーに来ても早くしてくれと言わんばかりの落ち着きのなさ、確かにイラッとしますよね。
こんなとき、少々お待ち下さい、の前に「すぐにお伺いします!」と付けると待つ側の受け取る印象がだいぶ変わりますよ。
そしてオーダーを取るときはあんまり周りを気にせず、そのお客様に集中したほうがいいです。あとは、つきなみですが笑顔ですね。
お客様は店員の接客に対してはなかなか厳しい目線を持っているものです。
笑顔の魔法について書いた記事あります。
飲食店の接客に大切なこと。理にかなった笑顔の魔法。接客態度で味まで悪く感じるお客様の心理を知る。
つきなみな「笑顔の接客」のその効果、なかなか侮れませんよ。
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③店内、トイレが汚い
汚いといっても、古いとは違うんですよね。
テーブルがベタベタしていたり、窓ガラスがくすんでいたり、
オープンキッチンのように厨房が見えるお店では、油汚れが見えたり、ごちゃごちゃしていると、不衛生な印象が付いてしまい、出される料理にも不安を感じます。
私、そういえば以前、置き型の小バエ取りが、見える状態で置かれていた飲食店に遭遇したことがあります。
良くないですよね。いくら害虫駆除対策とはいえ小バエ丸見えですから。
そして、トイレが汚い…
もうこれは、私も外食のときは恐怖にも匹敵するレベルです。
特に居酒屋やバーなどお酒の提供メインのお店は、立って用を足すお客様が、なぜか便器からちょいちょい外してくれるんですよ。
規模の小さいお店はトイレが男女共同であることがほとんど。混雑時はトイレ点検や掃除は後回しになることもよくあります。
コンビニや公共のトイレに『いつもキレイに使って頂きありがとうございます』という貼り紙やステッカーもよく見かけますね。あれにはトイレをキレイに使う意識を持ってもらうのに一定の効果があります。
以前、たまたま入った飲み屋さんで『トイレは座ってして!』的な注意書きが貼られてるのを見かけたことがあります。ちょっと衝撃的でしたけど、似たものを見つけたので参考までにご紹介しておきます。
男心をくすぐる「飛び散り防止シール」なるものもありますから、使ってみてもいいですね。
④接客態度、スタッフ間の険悪
店長がお客様の見えるところ、聞こえるところでスタッフを怒ったり、
先輩スタッフが新人スタッフにイラ立ったりキツイ物言いをしたり、
夫婦など身内でやっているお店で、ケンカでもしているのか険悪ムード丸出しだったり、
何度も言いますが、お客様って心地よく飲食したいので、ネガティブな言葉や空気は一切邪魔なんです。
いびりなどそういうつもりではなく純粋に指導や注意なんだと、そんなこともあるでしょう。
しかし、指導や注意は怒らなくてもできますし、なによりお客様を不快にさせたり、自分にマイナスなイメージがつくなど、不利益なアクションでしかありません。
どうしても必要ならお客様のいないところでお願いしたいものです。
実は、従業員が円満な関係だとお店の繁栄にも一役買うんですよ。
こちらの記事で詳しく解説していますのでよろしかったら参考になさってください。『客が来ない店』にいる悪霊の正体。潰れそうな店に必ずある『負の連鎖』 活気と円満アピール集客術
そして、接客態度については、無愛想、店側のミスがあっても謝らない、ないがしろな対応などがお客様の不満としてよく挙げられます。
これに関しては対応策うんぬんの話しではなく、愛想よくしよう、ミスをしたら謝ろう、丁寧に対応しよう、としか言いようがないですね。
さらに、なかなか手厳しいものですが『店員同士がベラベラ喋っている』も好まれません。
仲が良いのは結構なのですが、これは『勤務中は職務に専念する』という日本人の真面目な性格から引き起こされる感覚とも言えるでしょう。
⑤常連、うるさいグループ、走り回る子供を注意しない

べちゃくちゃと周囲を気にしないグループ客の会話、
じっとできない小さな子供が歩き回ったりトイレで遊んでいたり、
常連客からのいらないアドバイス、先輩ヅラ。
これらに対して店員が注意してくれないことにもお客様はイラ立ちを感じるのです。
大声での会話は 『にぎやか』と『うるさい』の境界線に個人差があり、なかなか難しい問題ではあります。
しかも音量だけの問題じゃないんですよね。
笑い声はある程度許容されても、低俗な言葉や会話が飛び交うと大音量でもなくても耳障りに感じたりするものです。
これは各お店によっての境界線で判断して、それを超えるようならボリュームダウンをお願いするしかないですね。
走り回る子供…は、今はなかなかいないかもしれませんが、保護者の目の届く範囲で歩き回ったり、トイレの洗面で遊んだり、これを不快に感じるお客様も少なくありません。
他のお客様への迷惑ももちろんですが、その前に転倒やケガをとにかく防ぐためにお席に戻してあげましょう。
子供は本当に大人の予期しない行動をします。保護者の方にも「この子がケガしないように」という事故防止の観点からお願いするといいですよ。
うちも以前、イスの上に立ってしまうお子さんがいて、保護者の方が「危ないよー」と言うだけで放置しているという状況がありました。
なので「そのイス、意外と滑り落ちやすいみたいで、このあいだも頭から落ちたお子さんがいまして…」と、(嘘ですが)お話したらさすがに保護者の方もお子さんの身体を抑えて座らせてくれました。
そして最後は、先輩ヅラの常連客。
「私はもう何年も通ってる」
「この店では○○を食べなきゃ通じゃない」
…あぁもう放っといてくれ!ですよね。
お客様はみんな自分が主役。頼んでもないのに来店歴で勝手に先輩になられては楽しく飲食なんてできません。
これに関してはこちらでも詳しくお話しています。よろしかったらご覧ください。
居酒屋、バーの「迷惑に気付かない常連客」「うざい常連客」マウント、ナンパなど、お店の悩み
〔おまけ〕いらないお通し
近年、耐えない『お通し不要論争』
頼んでもないものに勝手に出された小さな料理に料金が発生するという、いくら昔ながらの慣習とはいえ、おかしいでしょう!と声が上がるようになったものです。
これに関しては、やはりお店に入る前にお通しやチャージの有無、金額などを表記しておくと、余計なトラブルがなくなるのでおすすめです。
このお通し不要論についてはこちらの記事で詳しく触れていますのでよろしかったら参考になさってください。
お通しはいらないんだけど…断れる?お通し代や席料、突き出しについてお話します。

いかがでしたか?
お客様がイラッとするポイントを理解していると、今後の集客、接客の対策にも活かせるかと思います。
また、『こんなお客様、困るんだよね』と飲食店側からの視点で書いた記事もありますのでこちらもよかったら参考になさってください。
『ちょっと困るお客さんあるある5選』飲食店に嫌われてしまうお客様、迷惑あるある。集客接客対策