今や、どんな商売においても、集客活動には必須のツール『SNS』
まず、手っ取り早く参考にすると良いのは大手食品メーカーや外食チェーンが多くの消費者に向けて発信するSNSです。彼らは販売促進のプロですからね。
とはいえ、これを読んでいる方は、個人経営など中小の飲食店関係者か多いと思います。
大手とちがってターゲットも狭いですし、チェーンとは違うオリジナリティや親近感などの “らしさ” も集客には大切な要素となってきます。
あなたのお店のSNSを見る人『ユーザー』の中には、
現在のお客様『既存客』と、これから出会えるかもしれない未来のお客様『新規客予備軍』がいます。
この記事は、新規客を獲得するための集客においてマイナスになりうるSNS投稿のタブーを解説しています。
なので、既存客の為だけにSNSを使っている方でしたら、この記事はあまりお役に立てないので、どうぞスルーしてください。
SNSでの飲食店宣伝は、基本的には既存客、新規客予備軍にとって有益な情報は何か、これを考えながら発信をしていきます。
もちろんそこにはいろんな趣があっていいのですが、
人の嫌悪感や抵抗感を増長させてしまう、隠れアンチやヘイトを作ってしまうような、
『避けるべき7つの投稿パターン』をお話していきます。
①政治、情勢、人種、宗教、時事ネタなどへの意見・思想
特に、トレンドやセンセーショナルな話題はSNSでの反応が良かったりするので、意外にもよくあるケースなのですが、
政治家の不祥事、人道問題、芸能人の不倫、事件、誹謗中傷に対する誹謗中傷など、もしあなたの意見が、大多数の世論に沿った考えであっても、とにかく触れないことが無難なのです。
なんてったって、いろんな人、いろんな思想がありますから。
ユーザーの中には共感してくれる方もいれば、あなたの意見を不快に感じる方もいる、と言うことです。
簡単に言うと、無駄に敵を作らないということ。
そもそもお店とはなんの関係もないネタで敵を作るなんてもったいないですしね。
②お客様や関係者とのトラブル、愚痴、悩み、病み
トラブル、愚痴、悩み、病み…といったネガティブな内容です。
まあしかし、お店のSNSアカウントでこれをやってしまうのは本当は論外なのですけど、たまに見かけるんですよね、微妙な噛みつきかたをしている投稿が。
例えば、
『周りの白い目も気にせずいちゃいちゃするお客様。若いっていいですね』
『今日、料理が遅いって怒られました。丁寧に作るなということかな』
といった感じ。
自分の嫌悪感やお店側の正当性をアピールするために、常識ないお客だと言わんばかりネタです。
もうそこは、
『他のお客様に迷惑になる行為は禁止』
『○分ほどお時間を頂戴します』
とでも書けばよろしいかと思います。
そして、経営や営業に関する悩みは付きものですが、やっぱりそれも、これから来て欲しい方々にとって必要な情報ではありません。
『人間関係って難しいですね…』
『なんかいろんなことに疲れてしまって…』
『神様が与えてくれた試練…』
重いです。
ユーザーの中には寄り添ってくれる方もいて、一部から同情や励ましをもらえるでしょうが、ほとんどの人には、ただ単に負のオーラをまとった関係ない話です。
どこか飲みにでも行って発散するか、お客様の目に届かないプライベートなアカウントなどで吐き出してください。
ただし、ネガティブって、時に有効なこともあります。
人って、自虐ネタとか失敗談とかわりと好きなんですよ。
でも、これにはセンスやテクニックが必要で、クスッと笑えるオチがないとただの面倒くさい人になってしまうので、ユーモアに自信がなければポジティブな内容に徹底したほうがいいですね。
③常連さんなどとの盛り上がりショット
お客様との距離感が近いお店にありがちです。
お店の盛り上がりやフレンドリーさを発信したいのでしょうが、実はこれ、新規客の獲得において大きな障害になりやすいのです。
『なんか常連客ばっかの店なのかな』と訪問の心理的ハードルを高くしてしまうからです。
どんなに陽気な人でも、どんなにおしゃべり好きな人でも、人間って誰でも少なからず人見知りの性質を持っています。
グループ感、仲間感が見えてしまうと、
『自分が行ったらよそ者扱いされないか』
『そもそも新参者は歓迎されない店なんじゃないか』
とさえ思ってしまいます。
誰だって転校初日の転校生にはなりたくないですからね。
お店の賑やかさを写真でアピールしたいときは、お客様それぞれが楽しんでる全体像がいいですよ。
言うまでもないかもしれませんが、人物が特定できてしまう写真の場合は特に、SNSへの掲載に必ず承諾をもらいましょう。
常連さんについてはこんな記事も書いています。お時間がありましたらどうぞ。
集客の妨げにもなり得る「うざい常連客」とは?常連客ばかりの店は潰れる?
④特定のお客様に向けたお祝いやお礼
特定のお客様に向けたお祝いの言葉やお礼は、そのお客様に直接お伝えしたほうがいいですね。
『ハッピーバースデー○○様!!』
『△△さん!昨晩はラストまでありがとうございましたー!』
その投稿で盛り上がるのはお店とそのお客様だけです。
前述③と同じで、特定のお客様との良好な関係性をSNSで発信しても、新規客の獲得において障害になりやすいうえ、とにかく他のユーザーには何の利益もない、見るだけ損な情報です。
⑤同じ内容、多めの頻度
これはアンチやヘイトを増やすというよりは『スルーされてしまう無意味な投稿』です。
botのように同じ内容の投稿ばかり…たまにありますよね。
ひとつのことを印象づけたいのか、ただ面倒くさいのか。
同じ内容って、見もされず流されるだけで意味がありません。
印象づけたい内容があっても、パターンやスパンを変えるなど工夫しましょう。
投稿頻度も1日1~2回もあれば十分です。
ユーザーのほとんどは、そのお店の情報だけ欲しいわけではないですから、うんざりされないよう、新鮮なニュースを適度な頻度で発信していきましょう。
⑥画像がない
これも前述同様、スルーされがちな投稿になりかねません。
もうなんでもいいからと言ったらちょっとあれですけど、なんでもいいので画像はつけましょう。
商品、店内や外観、スタッフ、メニュー表、看板、ポップ…
もちろんお店に関連するものがベターですが、時には、植物、ペット、風景、趣味のものなんかでもいいんです。
文字だけの投稿ってわりと無機質で、よほどそのお店の情報が欲しいユーザーじゃない限り、スクロールの対象になってしまいます。
画像があった方が圧倒的に目に止まりやすいです。
⑦プライベートアカウントとお店のアカウントを分別できていない
『プライベートアカウントにお店の名前を入れる』
『プライベートアカウントでありながら、そのお店の関係者であることがアイコンや投稿内容からわかる』
別に、このこと自体は問題ないのですよ。
何が問題かと言うと、お店の看板を掲げているという自覚がない、もしくは、いわゆる鍵アカのように限定的なユーザーだけで共有する設定をしていない、ということに危険が潜んでいます。
ようするに、お店の看板を掲げてるにも関わらず、プライベートなアカウントだからと、前述6つのNG投稿をしてしまうということ。
フォロワーが少ないから…
友達しか見ないし…
など関係ありません。
例えば、タレントさんのごくプライベートなSNSアカウント、いわゆる裏アカで親しい友人たちに向ける顔も、誰かが流出させてしまえば、商品イメージに影響を与えます。
飲食店もまた、お店のファンを作ると言うことは、ある程度のタレント性を意識しなければなりません。
発信するものすべてがお店のイメージになる、ということです。
ちなみに、
毒舌だろうが思ったことを言う!自分はこう!というスタンスで、多くの支持者を得ている人も実際にいます。
カリスマなんてそうですよね。
カリスマは多くの人を共感・魅了させる抜群のセンスを持った人でもありますが、逆にアンチもたくさんいるものです。
知識やボキャブラリーも豊富、そしてメンタルがしっかりしていて発言の一つ一つに責任を持てる人じゃないとまず成り得ませんね。
まとめ
お店の宣伝としてSNSで情報発信をするには、思ったことや言いたいことを綴る個人の娯楽とは違って、お店の宣伝という『集客戦略ツール』であることをしっかり理解しなければなりません。
となれば、自分がアピールしたいものというより『ユーザーが何を望むのか』ということから考える必要がありますね。
ユーザーは、自分にとって有益、ハッピーになる情報が欲しいのです。
個人の気持を吐き出したいのか、
お客様にお店の魅力を感じてもらいたいのか、
ここをきっちりと分別してSNSを活用していきましょう。
ちなみに第2弾はこちら!
飲食店の失敗SNS第2弾。何気ないその投稿、不快かも!?。飲食店の宣伝・集客方法
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