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変形性股関節症・人工股関節置換術の体験記。手術 痛み 発熱 経過 費用 リハビリ日記。

変形性股関節症・人工股関節置換術の体験記。手術、痛み、発熱、経過、費用、リハビリの日記 料理人の茶話

今回は飲食店経営者や料理人としての話からだいぶ離れて…

もともと患っていた変形性股関節症による人工股関節置換術の体験談。

私も術前は、手術への不安、痛み、経過、リハビリ、費用、仕事復帰など、ずっとモヤモヤと気がかりでいましたので、あくまで一個人の体験になりますが、当時の入院体験の日記を記事にしてみました。

ちなみに私の変形性股関節症の症状は、
左の股関節部分に強弱ある痛みを日常的に抱え、度々びっこを引いていました。

手術前の数年間は通院しながら内服薬で痛みの緩和をしながら延命していましたが、料理人という肉体労働にもいよいよ支障が出始めたので、手術に踏み切りました。

40代でこの手術をするのは、比較的年齢が若いほうで、筋力もそこそこあったため、3週間かからず退院できるのでは、と見込まれていました。

術後の回復状況、費用については、個人差とケースがあることをご承知おきの上、これから手術をお考えの方に少しでも参考になれば幸いです。

手術前日から入院

手術前日。

昼過ぎに入院手続きをし、病室へ。

浣腸と点滴。理学療法士さんによる簡単なストレッチ。
それ以外はやることもなく、スマホや本で暇しのぎ。特に緊張もない。
夕食は、一汁三菜の質素な食事。翌日の手術に備え18時以降は飲食禁止。


ちなみに、ここに至るまで長いこと抱えていた痛みは股関節部分と太腿全体で、痛み止めの処方箋も出してもらっていたのですが、このロキソプロフェンテープはネットなどで購入し常にストックしていました。その時によって痛みの範囲が広かったりするので処方箋だと足りない時期もあったので。
家族に腰痛持ちがいることもあってかなり重宝しましたよ。よく効きますし。
ロキソニンテープと何が違うのかというと、ロキソプロフェンはロキソニンの主成分なんですよ。
なので、やたら高いロキソニンと主成分が同じならこっちの方がお得だ、ということで今も腰痛の家族のために買い置きしてあります。

当日の手術前

手術当日。

引き続き飲食禁止。
昼過ぎくらいから、看護師さんが度々来て、手術用のおむつやら手術着への着替えなど支度をのんびりやりながら病室で待機。

14時頃、看護師さんに付き添われて、手術室まで談笑しながら歩いて移動。
手術室の手前の部屋で、説明受けたり問診されたり。

手術室はドラマで見るような感じ。
手術台に横たわると、全裸にされタオル1枚かけられている状態。心電図用?みたいなパッドを体にペタペタ貼られる。
少し緊張するもののなんだか周りが和やかなので、想像してた怖さはなかった。

横向きを促されて「背中に、麻酔や抗生剤入れるためのチューブ刺しますねー」って、すごいことをさらりと言われる。
「それって痛いですか?」って思わず聞いたら
「人によりますねー」って看護師さん。そりゃそうだけど。
でも痛くなかった。なんかの液が入ってきたときに腰下あたりがどーんと重くなっていく違和感はあった。

仰向けに戻って酸素マスク。
どこから麻酔がやってきてるのかわからないけどボーッとしながらも、執刀医の先生と軽く会話を交わす。

ドラマでよく見る、麻酔は10数えるまでに眠りに落ちる、というのを想像していたので、
ちっとも落ちる気がしない覚醒ぶりに “まさか私、麻酔が効かない?” などと、今思えばバカな不安がこみあげ、
「麻酔ゆるくないですか?」って聞いたら
「次の、背中からの麻酔ですぐに寝てしまいますよー」って、それを言われた後は覚えてない。

当日の手術後

手術直後。

麻酔から覚めたときはまだ手術室。普通にふっと目が覚める感じ。
手術したであろう左腿に鈍痛。
足にはウォーマーでもあるのかポカポカ心地良い。
すぐに会話もできて、気分や体調など聞かれる。

「足の長さ揃えておきましたからー」と先生。
まるで美容師が毛先を揃えてくれたような軽いサービストークにちょい笑う。

ベッドのまま病室に運ばれる。
その移動中に見かけた時計は16時過ぎていた記憶。定かじゃないけど。

背中にはチューブがまだそのまま。それと腕に点滴。
排尿の管もいつのまにか入ってて、それ以降は管を抜くまで尿意は起きない便利モノ。
両足に着圧ソックスと、エアーマッサージ機がついててシュポシュポ作動してる。
左足側にだけ、少し高さをつけるための枕みたいなものが敷かれている。

病室でしばらく寝てたけど、痛みが増してきて座薬を入れてもらう。また寝る。

気付いたら、背中のチューブから入れる抗生剤の薬液のパックを首からぶら下げられてる。
傷口付近にアイスノン。
とにかく仰向け。動けば傷口周辺が痛いし、装着物が多くて寝返りがうてず、腰、おしり、背中がキツい。

夜も飲食禁止。点滴のせいか、喉もそんなに乾かないしお腹もすかない。
術後は看護師さんがとにかくよく見に来る。
寝返りがうてないから、枕みたいなものを背中に挟んでもらい、微妙に角度を変えてしのぐ。

寝づらかったらナースコールで呼んでって看護師さんに言われたけど、
夜中に何度も呼ぶのもなぁと思い、自力で角度変えながら浅い眠りを繰り返す。

足の痛みよりも、身動き取れない夜が1番キツかった。
しかも病室暑い。

 手術の翌日

手術翌日。
朝、お茶が出される。久しぶりの水分に感動するかと思ったら普通。

傷の痛みは動く時くらいで、寝てればちょっとズキズキくる程度。
相変わらずの装着物の多さで、ずっと仰向けなことに疲れていたが、遅ればせながら、ベッドの角度が変えられるリモコンがついてることに気付く。
こまめに動かして寝づらさがちょっと緩和。

朝食は出されたけど、食べることに疲れてしまって半分もいかず終了。
午前中は看護師さんに全身を拭いてもらう。あとは点滴変えたり、採血したり。
やや貧血、疲労感以外は問題なし。

午後、理学療法士さんによる軽いリハビリ。
と言っても、ベッドの上でマッサージしてもらった後、
ベッドから自力で車椅子に乗り移る→トイレ行く→ベッドに戻るの練習。
痛みは伴うけど、気をつけながらゆっくり動くことはできる。
血圧がちょっと低めだったためこれだけでリハビリ終了。

両足のマッサージ機が外される。
足首を動かす運動で回復が早まると言うのでこまめにやる。

手術とは逆の右腿になぜか、麻酔がかかってるような鈍い違和感。看護師さんに伝えて様子見。

髪がヤバイ。早くお風呂入りたい。夜中また暑くて寝汗ダラダラ。

手術から2日目

手術の翌々日。
右腿の麻酔がかかってるような鈍い違和感は増してる気がする。心配。

看護師さんによると、背中のチューブの影響の可能性アリとのことで、夕方にチューブを外す予定だからまた様子見。

午後リハビリ。
前屈に限界があって靴下はまだ自分で履けない。
マッサージと、歩行器を使った軽い歩行の練習まで。わりと歩ける。
ただ、尿を溜めるバッグみたいなのも持ち歩くのがちょっと恥ずかしい。

でもリハビリの後、排尿のチューブ外す。
トイレは車椅子で自力で行くことになるが、万が一間に合わない時のための紙パンツを履かされる。

夕方、回診。
傷口良好。初めて自分の傷口を見る。左足の付け根外側に10cmくらい。
背中のチューブを外す。着圧ソックスも外す。装着物がほぼ外れて素晴らしいほどの開放感。
体温が38度台と平熱を行ったり来たり。術後の発熱はよくあることだそう。

まじ髪がヤバイ。お風呂は明日。

背中からの抗生剤を外したためか、夜中、傷口の痛みが増す。でも座薬入れるほどでもなくアイスノンで冷やすのみ。

寝返りは左を下にする格好とうつ伏せ以外は、のっしりとだいたいできる。
動かないからか大して食欲もわかず、食事はほどほど。

同室のおばあちゃんが深夜に突然、お経を唱えてだして本気でビビる。

夜中はやっぱり暑くて寝汗かく。

変形性股関節症・人工股関節置換術の体験記。手術、痛み、発熱、経過、費用、リハビリの日記

手術から3日目

手術から3日目。
右腿の鈍い違和感はなくなってた。よかった。
傷口の痛みの他に、左の前腿に重い筋肉痛のような痛みが出てくる。引き続きアイスノン。

午後リハビリ。
歩行器のほか、初めて杖での歩行練習。歩行のとき、意識しないとなぜか左足が思いっきり内股になってしまう。
理学療法士さんに「先生、足のつけ方間違えちゃったかなー笑」って言ったら「さすがにそれはないです」と冗談が微妙に通じない。

点滴も終わり、点滴チューブも外れる。これで体はフリー。暇なので用もなく車椅子でフロアを徘徊。

やっとお風呂に入れた。

入浴介助が必要か聞かれたけど、洗うのは自分でできそうだったので、左足の脱ぎ着だけ介助してもらって浴用車椅子で運んでもらい自力で全身洗う。

チューブを止めてたテープ、着圧ソックス、紙おむつの部分のかぶれが出てきて、夜中、チクチクかゆかゆイライラ。

食事がちょっと楽しみになってくる。

相変わらず夜は暑い。でもこれは室温のせいじゃなくて、私が毎晩、発熱してるんだな、とうっすら気付く。

手術から4日目

手術から4日目。

午後リハビリ。
手すり歩行に問題がなかったので、車椅子生活から歩行器生活に変わる。
服の着脱は掴まりながらだったら1人でできる。

かぶれが地味にかゆくてなかなか寝つけない。

おやつが食べたい。でも、コロナ禍でお見舞いや差し入れ厳禁、フロアから出ることも禁止、退院まではおやつ無しで腹をくくる。

深夜、ウトウトの頃、同室のおばあちゃんのナースコールでやってきた看護師さんの声が子供みたいに甲高くてまた無駄にビビる。

手術から5日目

手術から5日目。
トイレの失敗も一度もないし、紙パンツ卒業を看護師さんに悲願。
意向はすんなり通って自分の下着に。もっと早く言えばよかった。
1日にやることが、血圧、検温、リハビリのみになって、ヒマな時間が多い。
ベッドの角度も変えなくても自力の寝返りだけで快眠できるようになった。左を下にする格好とうつ伏せ以外。

熱も出ない。リハビリも調子よく、歩行器生活から杖での歩行生活に切り替え。
個人的にはもう帰ってもいんじゃないかと勝手に思ってる。

病院食は衛生上、加熱したものが基本のようで、この日もレタスもキュウリも湯通しされてる。あまり経験したことのない食感を楽しむ。

手術の1週間後

1週間の、足の痛みと歩きやすさは日に日に良くなってくのがわかった。
普通にしていれば、傷口に触れる以外に痛みを感じることはない。左腿の筋肉痛のような痛みはまだ残ってる。

体を動かすときは、大なり小なり痛みは伴うし、動きによっては若干支障もあるけど、日常生活は問題なく送れるレベル。

手術した左足に重心を乗せてゆっくり歩くことを意識しながらやる。
杖なしでも歩けるけど、痛みはまだあるからなんとなくあったほうが安心。
レントゲンも異常なく、退院が3日後に決まる。

食事に湯通しされたイクラが入ってた。そこまでしてイクラを出さんでも…。

退院日の会計と退院後の生活

緊張の会計の時がやって来る。

事前に申請していた「限度額適用認定証」の適応と、12日間の入院で済んだため19万円ほど。生命保険の補償で相殺できる金額で済んでホッとする。

帰宅後も杖での歩行生活。

杖は家の中でも転倒防止のためにできれば使って欲しいと言われてたけど、結局あまり使わなかった。

週1~2くらいでリハビリ通院。
退院から2週間後くらいで杖なしの生活に戻れた。

経営している店での仕事にも少しずつ戻る。

手術から1ヶ月後

診察、レントゲン、足の稼動域にも問題なし。
仕事も完全復帰する予定だったけど、ちょうどコロナ禍で時短や休業、なんだかんだ完全復帰とまでならず。

左腿の筋肉痛のような痛みはまだ残る。生活にはさほど支障のない程度。
左足での片足立ちはできるけど、片足屈伸は痛くてふらつく。

「この回復の早さは、立ち仕事などで足腰が鍛えられてたおかげでしょう」とお医者さんから言われ、もともとの体力と筋力が回復に大きく関わってくることも実感。

10キロ以上の重いものは、あと1ヶ月くらい先までは持たないでとのこと。

1年以上経った現在は

1年経った今は、痛みに耐えていた頃が嘘のように、何一つ不自由ありません。
スポーツの制限もありません。
強いて言うなら、たまに、気圧のせいか体調のせいか、傷口が若干痛かゆくなることがあるくらいです。

人工股関節は15~20年が寿命と言われていて、私の場合それは60歳前後頃にあたります。
これはもう宿命なので、せめて足腰を弱らせずにその時を迎えられたらなと思います。


ちなみに、
記事中の「限度額適用認定証」は、医療機関ごとに支払うひと月の金額を、自己負担上限額(収入によって上限額は変動)までに軽減できる認定証です。取得には事前申請が必要ですので、加入している健康保険組合や全国健康保険協会にお問い合わせ下さい。


私が使っていた杖(ステッキ)は、リハビリが終了したときにリハビリ科に寄付させてもらったのでもう手元にはないのですが、同タイプのものを一応貼っておきますね。
入院は荷物がかさばるので折りたたみタイプのものが勝手が良かったです。SGマーク付きで安心なうえ、比較的リーズナブルなのでよかったら参考までに。





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ワシヲ タカコ

筆者 ワシヲ タカコ
食生活アドバイザー 薬膳食育師 メンタルケア心理士
飲食店経営はじめ多種多様な食のお仕事をしています。
そのため更新は不定期、コメント欄もありませんがご質問等はお問い合わせよりお気軽にどうぞ。
ここでは顧客心理をベースに実践してきた接客・集客・経営ノウハウを現場目線で紹介しています。

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