終わり良ければ全て良し。最後にお客様に良い思いをさせるリピート術!ピーク・エンドの法則

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飲食店では、お客様が来店されお帰りになるまでの間、お店側は通常通りに対応していても、お客様はこちらが思うよりもいろいろな感情が発生しています。お店の雰囲気、接客対応、料理の味、その他諸々…。不本意にもお客様を困惑させてしまったりイライラさせてしまっていたり。

お客様がどんな心境であるかは、お店側は気付かないことも多々ありますし、お客様の方からいちいち「こんなところががっかりした」と言ってきてくれることはそうそうありません。
そして、ネガティブな感情はリピート欲に影響します。また、その捌け口をSNSに向けられてしまうなんてこともあります。

そこで、日頃からのあることを意識して振舞うだけで、そんな人知れず抱かれてしまったネガティブな印象を逆転できる可能性が上がります

その振舞いとは「終わり良ければすべて良し」です。

まぁ少々、短絡的な言葉を使用しましたが、決して「最後さえ厚遇すれば、経過は無作法でも良い」ということではないのでその点は最初に重々ご承知置き下さい。

なぜ、終わり良ければすべて良しなのかを人の心理的理由からお話して、そしてその活用法を解説していきます。

終わり良ければすべて良しという人の心理

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人間は、自分が経験したことの良し悪しを判断する際、
その出来事のピーク時の気持ちと、それがどう終わったかということで決まると言われています。その出来事の経過段階より、終盤と結果のほうが、良い思い出になるか悪い思いになるかを左右する、ということです。

わかりやすい例えをあげるとすれば、映画。
映画の序盤は「なんだか退屈な映画だなぁ」と思っていても、クライマックスとエンディングが面白ければその映画全体の評価が良くなります。

また、恋人同士がケンカをし、激しく罵り合いお互い傷ついても、仲直りの最後に「実はこれを渡そうと思ってたんだ」とプレゼントを出し、熱い抱擁でも交わせば、傷つけ合っていたそれまでの出来事も良い思い出になります。逆に最初は幸せであっても別れ際が最悪だとその相手と付き合った思い出も最悪なものになる、ということもあります。

これは、心理学ではピーク・エンドの法則と言います。
よく、お店の外まで店員さんが丁寧にお見送りしてくれるお店ってありますよね。それもこのピーク・エンドの法則に基づいた接客方法のひとつと言えます。

ちなみに、うちのお店のディナー部門でも、お客様がお帰りの際には一律、必ずお店の外まで付き添い、少しの会話を交わしながらお見送りをしています。
例えば、店主とおしゃべりをしたくてご来店されるお客様がいて、やはりその時の混雑状況によっては、なかなか面と向かっての会話ができなかったりもする場合がありますよね。
また、お料理を待たせてしまったり、周りが騒がしかったり…。
しかし、どんなに混雑して忙しくても、帰りのお見送りにはそのお客様のために時間を取り、必ずお店の外まで付き添うのです。
そこで、「今日はバタバタしてしまってすみません」「また今度ゆっくりゴルフの話しましょう!」など、少し会話をしてから見送るんです。

もちろん、このピーク・エンドの法則を使って退屈させてしまったことを相殺しよう…というつもりでやっているわけではないですよ。
“もしかして何か粗相があったかもしれないけど「感謝の気持」と「大切なお客様です」ということが少しでも伝われば”…という思いですね。

「終わり良ければすべて良し」ピーク・エンドの法則の活用法

前述のお見送り以外にもピーク・エンドの法則が有効な接客方法はあります。
紹介していきますね。

例えば店内が満席で、新たにご来店されたお客様をお断りせざるを得ない時ってどうしてもありますよね。
断られたお客様も「満席なんだから仕方ない」と理解していても少なからずがっかりするものです。
さらにこれが一見さん(新規客)ともなると、出鼻をくじかれた落胆感から次回のリピート欲も失せてしまいかねません。
ここで、ショップカードなど渡して「ここに電話もらえれば優先的にお席空けておきますよ」とか、割引券などを「お詫びに次回ご来店の際にサービスさせてくださいね」と言って渡せば、
「今回はたまたまお断りせざるを得ない状況だったけど、本当はウェルカムなんだよ!」という気持ちを伝えることができます
そうすると、ただ断られて帰った…よりも良い印象で記憶されます。
もっと言えば、状況にもよりますが「夜も遅いので気をつけて」「寒くなってきましたね」など言葉がかけられたり、少しでも会話ができれば最高です。交わす言葉が多いほど相手は親近感も抱いてくれますから。

よく小さな居酒屋なんかで、扉を開けると「今、満席でして!すいませんねー!」なんてカウンター越しの厨房から言う店主がいますけど、非常にもったいないなと思うんですよ。そこで一瞬だけ手を止めて、お客様のもとへ来て丁寧に対応したほうが、次また来てもらえる確率が上がるのに、と。

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また、例えば注文を間違えてしまったり、料理や応対などを待たせてしてしまうこともありますよね。
その時のお客様は、きっとイライラしている可能性が高いと思います。イライラしていると料理の味にもネガティブな印象を抱きかねません。(感情による味の変化についてはこちらの記事でも触れていますのでよろしかったらご覧ください→侮るべし!「理にかなった笑顔の魔法」接客態度で味まで悪くなるお客様心理。飲食店の接客。)
そんなとき、待たせてしまった料理と一緒にちょっとしたお詫びの一品を持っていったり、気持ち程度でも何かサービスがあると、それまでのイライラが緩和されやすくなります。
また、お会計のときにでも「今日はお待たせしてしまいすみませんでした」などと、そのことについてあらためて一言添えられれば、気にかけてくれているんだなとお客様にも感じて頂けると思います。

終わり良ければすべて良しは、その時その時の「アフターケア」「フォロー」という意味でも意識しておくと良いのではないかなと思います。

いかがでしたでしょうか。

事の最後にはお客様に笑顔になって帰ってもらう、これを日頃から意識して接客することで、たくさんのお客様にとって、より心地の良い場所に…そんなお店作りの参考にしていただければ幸いです。


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