飲み屋で嫌われるコミュニケーション会話『相手に頭を使わせる人』の失敗3選。一人飲み、雰囲気下手

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バーや居酒屋やスナック…そんな飲み屋さんに1人で行って、
そこのお客さんたちと楽しく喋りたい、
常連さんたちと仲良くなって行きつけのお店にしたい、
なんて思う人は少なくないと思います。
開拓していく楽しみ…わかります。

しかしそんな意気込みとは裏腹に、どうも空回りしてしまって煙たがられてしまう人、やっぱりいるんです。

コミュニケーション会話があまり上手ではない人です。

振る舞いはとても社交的・友好的なんだけど、相手からすると
どうも会話が弾まない…
調子が狂う…
うーんできれば話しかけないで欲しい…
なんて思われてしまう人。

それは、粋なジョークとか、秀逸なネタとか、芸人さんみたいなトーク術がない…というわけではないんですよね。逆に、面白い事を言わなくても好かれる人はたくさんいますから。

結論から言うと、嫌がられてしまう原因の1つに『相手に頭を使わせてしまうこと』ということがあります。

というわけで今回は、飲食店経営に携わる私が実際に見てきた中で、コミュニケーション会話の下手な人の失敗的特徴3つと、相手がなぜ嫌がるのかその理由についてお話していこうと思います。

失敗その①とにかく喋りたい

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とにかく喋りたい人、いますね。

自分のことについてや自分の意見をとにかく発することで社交性をアピールする、ちょっと間違ったコミュニケーションです

私の経験上、コミュニケーション会話が上手くない人の大半にこの特徴があると見ています。

生い立ち、仕事、趣味や好みの話から自慢話までの自分のネタはもちろんなのですが、
それに加えて他の話題に関しても自分の感想、概念、助言、アドバイス…

自分の話をする(自分が喋る)というのは、誰であっても脳が快楽を感じます。
しかし、なんとも不毛なことに自分が思うよりも、人というのは他人の話に大して興味がありません

自分の話ばかりしようとする人は、相手とのコミュニケーションを育むというよりも、自分が気持ちよくなることのほうが優位になってしまっているので、当然ながら聞き手は面白いわけがありません。

ましてや飲み屋のお客様のほとんどはお酒を飲んでいるので、ラフに楽しみたいモードに入っています。
そんなときに興味もない話で、一つ一つの情報を受け止めることに頭を使いたくないんです。


こちらの記事にも人が好む会話について解説していますのでよろしかったら参考になさってください。
お客様の心理を知る!「お客様が好む会話」で接客を攻略!飲食店経営者の経験談。集客対策

失敗その②ひとつのエピソードが長い

ひとつのエピソードが長い人、話の中にいろいろな情報を詰めてくる人っていますよね。

例えば、コーヒーについての会話しているとします。

「勤務先が○○駅のほうなんで電車通勤なんですけど~
駅のコンビニでよくコーヒーとタバコを買うんだけど~
同僚とぱったり会ってコーヒーの話に~
その同僚は1日に10杯飲むほどのコーヒー好きで~
結局ドトールのコーヒーが一番美味しいって~」

頭に浮かんだ記憶のイメージをそのままたらたらと口にしてしまっている感じです。
話しているうちに何について話そうと思ってたのか迷子になっている人もいますよね。割合、女性に多いように思います。
そもそもその他愛もない情景は聞き手には要らぬ情報です。多くの人は話しの結果を知りたいので、結果に直結する伏線でもない限り、できるだけ省いて簡潔であるほうがベストなのです。

先ほどの例えで言うなら、

「コーヒーにうるさい同僚が、ドトールのコーヒーが一番だと言ってた」

このくらい省略しても十分わかりやすいですよね。

時々いませんか?
「私の彼氏の大学時代の先輩の奥さんが…」
のように、登場人物の相互関係を細かく話す人。
話し手は頭にその登場人物が浮かんでいるので大した情報量じゃないと思っているのでしょうが、聞き手にはイメージがないので理解に時間がかかるのです。
その相互関係が話の結末に重要でない限り、
「遠い知り合いの奥さんが…」
「私の知っている人が…」
「ある奥さんが…」
のように、省略しても聞き手には差し支えありません。

コミュニケーション会話においては情報が多すぎると聞き手は頭を使うので、わかりやすく、簡素で、スマートな、エピソードの方が好まれるのです。

失敗その③話の流れを汲まない

話しの流れを汲まない。
思いついた事を喋りだす。

例えば、みんながプロ野球の話しをしていたとします。
どこのチーム、どの選手、名シーンや好プレーなどについて盛り上がっているところ、

「昔、スタジアム近くのバーで知らない外国人と朝まで飲んで~」

と話しだされたら内心「???…」となりますよね。

聞き手は、野球の話しに何か結びつくオチがあるのだろうと想定しながらとりあえず話を聞くのですが、どうやらこの話は野球と関係なさそうだぞ…となってくると、頭が少々混乱するわけです。

話し手の方はおそらく、野球というワードに関連づいた昔の記憶が出てきたからそのまま口にしてしまっているのでしょう。

簡単に言うと、調和が乱された状態です。

話し手はどうしてもその話がしたいのであれば、せめて
「ごめん、全然関係ない話になっちゃうんだけど」
と、話しの内容が変わることを前置きした方が良いですよね。そして話し終わったら
「話が逸れちゃったよね。で、さっき言ってた選手ってさ…」
と、きっちり話を戻せればまだ良いかと思いますが。


ちなみにちょっとおもしろい本があるので紹介しておきます。
よくある会話術やコミュニケーション本とはイメージが違って、結構気軽に簡単に読めてしまう本なので気負いせず楽しく読めると思います。参考までに。


【おまけの失敗】相手との距離感が計れない

親しい友人同士なら自然とちょうど良い距離感がとれているものですが、初対面やまだ関係性の浅い間柄の相手であれば通常、距離感を読みながらコミュニケーションを図っていくと思います。

会話を嫌がられてしまう人はこの距離感を妙に近づけてくる人が本当に多いと感じます。
親近感のアピールなのでしょうが、相手が望まなければ嫌悪感を増長させるだけです。

しかもお酒が入ると、さらにこの距離感覚がズレていきます
そうすると相手から、馴れ馴れしい、図々しい、面倒くさい、と思われてしまう可能性が高くなります。

残念ながらこの光景は至るところで見られるくらいよくある話です。

初対面や浅い関係性の相手とは、どんなに親近感を構築したくても、やはり一線を置いた距離感を取りながら接しないといけません。

ちなみに相手が自分を受け入れてくれているかどうかの心的距離感は、ある程度、計れる目安があります。

それは、

・相手が自分に話しかけてくるか?
・自分の話に対して相手が質問をしてくるか?
・自分が話してないときも相手が自分を見ることがあるか?

相手にこの3つの振る舞いが見られれば遠くない距離感を示していると考えられます。
しかし1つもなければ自分と相手の間には厚い壁があると思っていいでしょう。
もちろん、それは会話の相性だけが理由ではないかもしれませんが、なにより距離感の縮まっていない相手にまるで友達のように接しては拒絶感が増すのは安易に想像できますよね。

もっと言えば、会話のトーンが違う者同士も気が合いません。

まったりゆるく楽しみたいのに熱く語る人が来たら疲れます。
バカ話で盛り上がっている中、論理的に話されたらしらけます。
女子トークでキャッキャしてるところにおじさんが口を挟んできたらイラッとします。

このように会話のトーンが違う人とのやり取りは非常にストレスになるのでここも注意が必要なところではあります。
ただしかし、距離感が計れる人ならそもそもこういう事態にはあまりならないと思いますが。

『頭を使わない会話』を人が好む理由とは?

人が、頭を使わずに済む会話を好むのには理由があります。

他の記事でも度々言っていますが、実は、脳はものすごくエネルギーを消費する器官なんですね。
そのエネルギーをできるだけ節約するために人は、

頭を使わないこと = わかりやすいこと、ラクしてできることを好むようにできていると言われているのです。

わからない話、長い話、脱線や迷子になる話、調和が乱れたり急展開する話など、理解に頭を使うような会話は避けたくなってしまう、ということなのです。
ましてや、お酒を飲む場となるとリラックスしたり楽しんだりしたい人がほとんどですから、なおさらのことですよね。


相手との適切な距離感と、端的でわかりやすい言葉で、聞き手の頭に負荷をかけないコミュニケーション会話ができると良いですね。


…と、私も自身に言い聞かせて、今回のお話を締めることと致します。


こんな記事も書いています。
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