接客業の会話術「お客様が好む会話」を攻略。飲食店経営者の経験からお話します。

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接客での会話術。

お客様が何を望んでいるかをまず知るのが重要です。

うちはカウンターがメインの飲食店・居酒屋バーですので

長年、お客様との会話ありきの接客となるのですが、

その中で気付いたものを書き連ねてみました。

今回のお話は、ご新規様など関係性が発展途上のお客様に、特に有効な会話術ではありますが

気心知れた馴染みのお客様にも通ずるものもあるので、

お客様に楽しんでいってもらいたいなという接客業の方は

ぜひ参考にしてみてください。

お客様は自分の話が好き

接客をしていると本当によくわかります。

お客様は自分の話ばかりする人がほとんどです。

いわゆる承認欲求なんでしょうかね。

でも個人的には、

“自分の話をするほうがラク” なんだろうなと思うんですよ。

だって、

癒しとか、心地よさとか、ラフに楽しみたくて飲みに来ているのに

いちいち相手の言葉を聞いて、気持を汲み取ったり、裏を読んだり、相手を持ち上げたり、

そんな会話の駆け引きに頭使いたくないじゃないですか。

お客様はみんな自分が主役ですから。



ちなみに自分の話とは、自分の自慢や主観、自分のエピソードだけではなく

自分が持っている他人エピソードやネタ、うんちくも含まれます。


例えば、お客様同志の会話をご紹介するとこんな具合です。

「俺、目玉焼きにはソースかけるんだー」と1人のお客様が言うと

「いやぁ、私、絶対しょうゆだわ」と隣のお客様が。

「実家はしょうゆなんだけどね。友達に勧められてからすっかりソース派だよ」

「私、もともとソースをあんまり使わないからなぁ」


結構よくあるやり取りじゃありません?
会話はしているけど、よく聞くとお互いに自分のこと言ってるだけの…。


もうちょっと紹介すると

客1「私の上司、仕事しないのに成績ばっか文句言ってきて…」

客2「うちにもそういうヤツいたなぁ。それで仲間が辞めちゃって大変で…」


客1「こないだチャリ乗ってたら車とぶつかりそうなってさ…」

客2「あの道狭いから、絶対一通にしたほうがいいよな」

客3「あーそこ、俺の友達が車こすっちゃったとこかも」


もちろん、「なんで?」「で、どうなった?」という、合いの手程度の質問は入っても、


自分の感想やエピソードを披露をしあうことが主なので、質問や深堀りはほどほどで会話をするのが大半なんです。

お客様は人の話にさほど強い興味を持たない

飲食店接客業の会話術。お客様が好む会話を飲食店経営者の経験からお話します。

これも接していて見えてきたものです。

前述の会話例を見ても、人の話題にさほど興味をもたない感じがあるんです。

言い方を変えると、“自分の話をしたい欲のほうが勝つ” っていうことかもしれませんが。

雰囲気上、必要な相づち、合いの手くらいで、あとは自前のエピソードを関連話として切り替えることが本当に多い。



もちろん興味を持つ場合もあって、それは、

心から笑える話や得する話、興味あるジャンルなど、自分にとって有益な話

ビジネス相手や好意ある相手など、関係性を構築したい相手の話

に限る、と断言してもいいです。


お客様たちの会話をよく見てみてください。

お互いにさほど興味のない話を、お互いに披露しあって会話が成り立つという現象がよく起きていることに気付くと思いますよ。

私も昔は、会話を途切れさせないように(場をもたせるために)、自分の話をよくしたりしていましたが、この現象に気付いてからは、とくに求められてもいないことをしてたんだなぁという事にも気付いたわけです。





さてここまで紹介したお客様の会話の性質

・自分の話が好き(ラク)
・人の話にはさほど興味ない


この性質を踏まえて、

お客様の気分を良くする会話術をお話していきます。

お客様の話をちょっと深堀る、ちょっと広げる、がまず基本

お客様に気分良く過ごしてもらうのにできる会話術として

その話題をちょっと深堀る、ちょっと広げる、

まず基本になってきます。



褒めたり、共感や同意を示すほうがお客様の気分良くさせる会話術としてクローズアップされがちなんですが、ちょっとそれは次項でお話しするとして

とにかくベースは話題を深堀る、広げるなどの “やり取り” であって

褒めたりするのは、それをもっと潤すエッセンスと考えましょう。



ちなみに、

“いろいろ質問する” ではないですからね。

あんまりゴリゴリ質問ばっかりしちゃうと尋問?質疑応答?みたいな業務的に受け取られてしまいがちです。




先ほどの会話例で言うなら…

目玉焼きエピソードの場合、

「へぇ!目玉焼きって何派が一番多いんですかね?」

「そもそも焼くときって塩コショウで軽く味付けします?」


上司のエピソードの場合、

「その上司より上の人っていないんですか?」

「せめて仕事ができる上司から怒られるなら、皆さんも気持の切り替えがしやすいんじゃないですか?」

運転エピソードの場合、

「道が狭いと接触事故なんかも多いんじゃないですか?」

「抜け道なんですか?」



のように、素朴な質問などでいいんです。

「へ~」で終わってしまうような会話でも、

こんな風に、ひとつ掘り下げてみると、またお客様がそこに乗ってきますし、会話が広がっていくものです。

あくまでお客様の話題にレスポンス(応答、反応)を見せることが重要なので、

持ち上げることがメインではなく、

あなたの会話に興味を持っていますよ!という姿ありきのキャッチボールがメインです。



この基本があって、次にお話する “お客様がもっと気分良く会話を楽しんでくれる” エッセンスをお話していきます。

ほめ言葉の「さしすせそ」を活用しつつ褒めすぎない

飲食店の集客方法SNS お店でお酒を楽しく飲むお客様

接客業界ではあえて言うまでもない、ほめ言葉の「さしすせそ」

まさにこれは人の優越感を刺激する言葉ですね。

さ=さすが!
し=知らなかった!
す=すごい!(ステキ!)
せ=センスいい!
そ=そうなんだー!(そういうことか!)


まぁしかし誰が考えたんでしょうね。ホントよくまとめられています。

比較的、男性が喜ぶ言葉とされていますが、女性だって悪い気はしません。

私の場合、「センスいい!」はほぼ使わないですが、この他に、

なるほど!

が御用達です。


ひとつの話題に、さしすせそのどれか一言、入るくらいが自然だと思います。

個人的には、「そうなんだ!」と「なるほど!」が使いやすくおすすめです。

褒めすぎず、でも「あなたの話、ためになりました」と、話しの内容が有意義であったことを伝えることができるからですね。



だだし、

さしすせその乱用や、褒めちぎり、賞賛しまくりなど

お客様の気分を持ち上げることだけ意識しちゃうと、それはそれで営業トーク感、お世辞感が丸見えになったりします。

前述の、基本の会話のやり取りがあってこそ、大きく活きてくるのが褒め言葉だと思います。

とはいえ、接客する側が自分の話をしてはいけないということではない

前述までを見ると、接客の時はとにかくお客様の話を…というふうになってますけど

ここでちょっと補足しておくと、

自分の話をしないほうがいい、ということではないんですよ。

あまりにお客様の話重視で、接客する側が自分を隠しているように感じとられてしまってはコミュニケーションが成り立たないので、要所要所で自分の話を盛り込むと、親近感が生まれることもよくあります。



ここで注意するのは、

自分の話をしても必ずお客様の話に戻る、ということです。




そして、お客様との共通点があった場合はむしろ声を大にして言うといいですよ。

出身地、年齢、誕生月、趣味、血液型、好きな食べ物、持ち物、ペット、バツイチなどの離婚歴、子供の年齢、学生の頃やってたスポーツ、ゆかりの地、よく見るテレビ番組、

もっと小さいこと言えば、朝ごはん食べる食べない、洋服は黒系ばっかり、虫は苦手など、

「私もです!」「同じだ!」「一緒ですね!」の言葉は、

意外にも心理的な距離感を縮めてくれるんですよ。



まぁしかし、これも乱用するとだいぶキモいですからね。

何事も良い塩梅が必要です。

そして必ず、お客様の話に戻ることをお忘れなく。

お客様の話が受け入れ難い内容のとき

中には、

偏った思考・差別、本当か疑わしい話、知ったかぶり、誇大表現、他のお客様を不快にさせてしまう表現など

どうしても受け入れ難い話もあるじゃないですか。

“お客じゃなかったらボロくそに言ってやるのに!” 的な。

それこそ、無理して賞賛などしなくていいんじゃないかと。

そんなにバカにならなくていいと思うんです。




異論を唱えたいとき、

ちょっとコツがあります。

ひとまず話を最後まで聞いて、一度しっかり肯定してから、疑問・質問という形で異論を投げかける、ということ。

例えば、お客様の話が、

「今の政治はあそこがダメ、ここが悪い」という批判ばかりの場合、

「そういう意見も結構ありますよね。でも賛否両論あるってことはそれだけ難しい問題ってことなんでしょうね?」

という感じです。

(政党、宗教、人種の話は、他のお客様の中にその対象者または支持者がいるかもしれないので、アンチはちょっと厄介ですよね…)



他のパターンもあげると、

「あの大物芸能人、薬物疑惑で今、警察が動いてるらしいよ」

「えーショック!でも動いてることがこんな場所までバレてるなんて警察も大丈夫なんでしょうか?」

(裏情報をやたら披露する。一般人が知り得ないネタを持っているという特別的存在のアピールですね…)




「どこどこのホテルはヤバイ霊に憑かれてるよ。何度も金縛りにあって参ったよ」

「それは怖いですね。金縛りって心霊現象じゃないって聞いたことあるんですけど実際どうなんでしょう?」

(時々遭遇する自称霊感の強い人。ここには女の人、あそこには自縛霊、などもし本当に見えてても黙ってて欲しいもんです…)



世の中いろんな考えの人がいるもんで、どんな話題であろと、

それも一つの意見、それも一つの情報、それも一つのエピソード、として一旦ちゃんと受け止めてから

「でも、そこはどうなんでしょう?」と、違う見解を質問のように投げかけるんです。



真っ向から否定をしちゃいけないわけではないんですけど、

接客としてお客様をイラッとさせたくないなら、やはり得策ではありません。

いろんな人と会話をして経験や知識を積む

とにかく、お客様以外にもいろんな人の話を聞きましょう。

私が肝に銘じている言葉を紹介しますね。

ビートたけしさんの言葉です。


「料理人に会ったら料理のこと、運転手に会ったら車のこと、坊さんに会ったらあの世のことでも何でも、知ったかぶりせずに、素直な気持ちで聞いてみたらいい
自慢話なんかしているより、ずっと世界が広がるし、何より場が楽しくなる
たとえ知っていたとしても、一応ちゃんと聞くのだ
そうすれば、専門家というものは、きっとこちらの知らないことまで話してくれる。
井戸を掘っても、誘い水をしないと水が湧いてこないように、人との会話にも誘い水が必要なのだ」



おかしな格好してても、さすが多くの人を楽しませてきたビートさんです。

いろんな人と話をすると、それが自分の知識にもなります。

ネットや本ももちろんいいんですけど、リアルな人の話は何倍も有意義ですよ。

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会話術。

なかなか簡単なことではないと思いますが、

お客様の会話の性質、そして誘導とコツがなんとなくでもわかってくると

より、やりやすくなると思います。

私もまだまだ、会話の達人には程遠いですけれども、また気づきがあれば書いていこうと思います。





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